バイクにもいろいろあって、バイクに乗る人もいろいろいて、
それぞれに楽しみ方が違う。
ツーリングにも、集まる仲間でいろいろあっていいと思っている。
それは、一人一人が決めればいいことで、
人に合わせたり、嫌々参加する必要なんて全然ない。
でも、気持ちのいい仲間と、バイクに乗っていられればいいやが、
今回のツーリングの大発見だった。
みんなのバイクが好きだという気持ちが、何だかとても嬉しかった。


■凄い風と雨。こりゃあ、中止だ。
今回のツーリングの企画者はAOIさんだ。AOIさんは、日頃バイクが自由に乗れない子育て主婦ライダーだ。なのに、何かと理由を付けてツーリングに参加する。今回は、ツーリング初心者の女性をツーリングに連れ出したいというのが、そもそもの理由だ。取り敢えず、軽井沢辺りまで行こうかと言うことになっていた。碓氷峠を登れば、その女性も自信がつくだろうと言うわけだ。そんなことではじめから、初心者でも安心ののんびりツーリングをしようと言うことになっていた。
ところが、2、3日前から、何だか週末は天気悪いぞ、との情報が飛び交った。12月のツーリングで、それでなくとも寒そうなのに、雨が降ったらかなりきつい。まして初心者が一緒では、もう二度とツーリングに行かないと言うことにもなりかねない。予報50%以上で中止。AOIさんは、そう宣言していた。ところが、天気予報はそれにも増して意地悪だった。5日0時から6時まで、雨70%。6時から9時まで、50%。その後は快晴なのだ。判断に迷う予報だ。結果は、当日の朝6時に下されることになった。
朝5時半、眠い目をこすりながら起き出して、BBSを開く。外は、凄い風。半端じゃない。雨も凄い。こりゃ無理だと、誰もが思う。おーお、悩んでいるAOIさんの書き込み。中止ムード。ところが、しばらくすると空は次第に晴れてきている。しまさんが、自分は出かけるぞ、強気な発言。Keiちゃんが心配して、危ないぞと親切な発言。AOIさんの困った顔が目に浮かぶ。予報が当たれば、午後からは晴天になるはず。行かなければ、それはそれで後悔するかも。風は強いが、収まってくるだろう。さて、AOIさんどうするかとBBSを眺めていたら、おっと、AOIさんから電話が入った。
「どうしましょーーう」
「午後は回復すると思うので、集合を大幅に遅らせて行くのはどう。後は初心者の人が行くかどうか。それで決めればいいんじゃない」
と、答えてしばらくするとBBSにAOIさんの書き込みが輝いた。
「集合11時で、決行します。」
ちょっとかっこよかったなあ。確かに風の強い中、無理に決行して危険も高い。でも、行ってダメならそこでも中止にはできる。こんな時にGoを出せるのは、なかなか頼もしい。

※天気図は12月5日9時のもの。台風並の低気圧が、関東を駆け抜けた。この日、東京では観測史上最高の40.2メートルの風が吹いていた。


■11時、関越高速「高坂」集合。全員時間通り。
さすがに早朝からゆとりがあったかのか、11時15分前には、今回参加のメンバーが全員揃った。そう言う自分は、環8がガラガラだったこともあり、40分以上早く着いてしまった。そうだ、寝ていようと、レストハウスの片隅で、ぐっすり眠っていた。ノコノコ起き出して、バイクに戻ったら、もうみんないたというのが真実なのだ。そこで、今回参加のメンバー紹介

HN バイク 姿かたち
AOIさん
男の子ばかり4人の子持ち。しかも末はまだ乳飲み子なのに、けっこうツーリングには参加する戦場主婦。まあそれはそれは強い精神力と体力を持ち、子供たちをダンナに押しつける技は超一流。悩み相談どんとこいの、サイボーク肝っ玉かあさんだ。
BMW R1150
ririさん
もう、このHPでは有名人。ほとんどのツーリングに参加してくれた。何といっても、旦那さえ置き去りにしてツーリングに一人で来てしまう怖いもの知らず。ririさんが、X4に乗っていると思うと、思いなんて文句は言えなくなる。キャンプ道具まで満載でやってくるのだから、頭が下がってしまうのだ。しかも今年が初めてのツーリング。来年からどうなっちゃうのか、旦那でなくとも不安。
HONDA
X-4
KOJIさん
この人が、ririさんに火をつけたご亭主KOJIさん。確かに優しい。ririさんにベタ惚れが随所に感じられる。置き去りにされても、ニコニコ顔は絶えることはないだろう。ともかくメカにはめっぽう詳しい。新しい物好きで、いいものは直ぐに取り入れる。だから、バイクにもう改良の余地はなくなっている???
YAMAHA
FJR1300
しまさん
謎の火の玉バイクに乗るしまさん。今年バイクに目覚め、すでに1万キロ以上を走破した。圧倒的なスピードで、X-4の改造。キャンプ道具を揃え、すでにベテランの域に達している。このまま走り続けてどこまで行くのかが楽しみ。1、2年後には、地球を飛び出すかも知れない。
HONDA
X-4改
初参加 ひげまるさん
一目でひげまるさんだと分かった。何故か・・、写真を見れば分かるとおり、「ひげまる」さんなのだ。極めて分かりやすいHNだ。だから、写真の枠も自然に丸くなった。優しくてとてもいい人。絶対に秘密なのだが、実は孫がいる。「おじいちゃん」なのである。でも、やっぱりひげまるさんだ。
HONDA
X-4白
初参加・初心者 じぇしーさん
今回初参加であるばかりでなく、ツーリングも初めてという初づくし。しかし走りはなかなかしっかりしていた。最初は、ガチガチになっていた身体もしだいにほぐれ、これなら大丈夫と安心させてくれた。これからは、どんどん乗ればいいなあと思う。
KAWASAKI
ZZR250
植野純
メガネをかけた岩城浩一ではない。植野純である(誰も間違えない)。X-4に乗っているのは、足が届く唯一のバイクだからで、他の理由は見いだせない。おそらく、今回の参加者の中でも、最も短足であったに違いない。よく乗れると感心する。
HONDA
X-4短足仕様

実は、AOIさんのお母様が、群馬にお住まいだ。軽井沢への登り口、横川の直ぐ近くだ。当日、可愛い娘がバイクに乗ってやってくると大喜びしているという。しかも、お昼には、BBQを準備していてくれるという。11時に集まったメンバーは、ともかくそこを目指す事になった。全く図々ししいメンバーなのだ。しかし、碓氷峠を無理して登って、軽井沢になんとか到着してもBBQが待っているわけではない。だから、せっかくのご招待に甘えてしまおうというのだ。すごく自然な考え方だ、言い聞かせてみんなでスタートした。
この日からHDDのカーナビを装備したKOJIさんが先頭だ。私のカーナビはDVDなので、KOJIさんに負けてしまったのだ。ふふふ、帰って気楽。これで、KOJIさんは永久先頭なのだ。しかし、高速の道は全く簡単。関越から上信越に入って、松井田妙義で降りればいい。カーナビの必要もない。一行は、ソロソロと走り始めた。おおっ、風が強い。高坂まではそう感じなかったが、寄居を過ぎた辺りから、ずいぶん強くなり始めた。まだまだ今朝の低気圧の影響が残っているようだ。風を意識しすぎてか、じぇしーさんのペースが上がらない。まあ、安全第一。ゆっくり走ってもらえばいい。そう言えば、今年の春、初めてHP仲間と東北道で松島まで行った時も風が強く、Keiちゃんとririさんが悲鳴を上げていたのを思い出す。そのririさんは、今では余裕で走っている。貫禄さえ感じる。たいしたものだ。じぇしーさんも走っていれば、必ずそうなる。初めは誰でもそんなもんなんです。

●11時集合地点。一眠りしていたら、全員集合していた。こんなに晴れるとは、朝の時点で誰が想像できただろうか。 ●途中休憩。休憩無しのつもりだったが、KOJIさんのFJRのワーニングランプが点きはじめ点検のためにピットイン。大事には至らなかった。

上里の先の藤岡インターチェンジから、上信越道に入る。久しぶりに来たが、ずいぶん道路が良くなっている。これならスイスイ走れる、と言いたいのだが、この辺りからまた一段と風が強くなった。と言っても、せいぜい10メートルくらいの風だろうが、方向が違ったためか横風に変わった。慣れないとかなり怖いだろう。初めてのツーリングだとすれば、緊張するのも無理はない。それでも、じぇしーさんは果敢に走っている。休憩したところで、ほんのちょっと気になっていたことを教えてあげた。ハンドルの握り方だ。「ドアのノブを握るようにハンドルを握ってご覧。」これだけだ。しかし、その一言をきちんと守ろうとしているせいか、肩の力が抜けている。風に影響されても、バイクは揺れるが、体が固くならない分、走りが安定している。これなら安心。クルマの数も少ないし、無理しないスピードならば、安全に走れると確信した。初参加のひげまるさんも、のんびり走行に気長に付き合ってくれた。天気だけは馬鹿みたいに良く、景色が綺麗だったので、風景は楽しめたと思う。
松井田妙義の出口では、しまさんがアッという間について、芝生に転がって眠っていた。「30分は、寝られた」と言っていたので、まあ、何と飛ばしたことか。
松井田妙義からは、10キロ足らずのところにAOIママ邸はある。実は私は二度目だ。前回は、このご自宅の二階が、まるまる空いているので、ライダーズハウスにでもならないかと下見に来たのだ。しかし、完全に改良するには多額の資金がかかりそうなことと、平和なご家庭を騒がせない方がいいという理由で断念した。確かに広くて、地理的にも軽井沢の直ぐ近くと言うことでとても理想的なのだが、なかなか管理が難しいと感じたのだ。
KOJIさんのカーナビに従って、ずいぶん迷いながら????なんとか到着。すでに火を起こし、おにぎりが盛られ。BBQの準備が整っていた。申し訳ない。

●やっと到着したAOIママ邸。KOJIさんにはカーナビの使い方に、もっと慣れてもらおう。それとも私にくれる? ずらり並んだ、バイク。近所の評判になりそう。 ●BBQの様子。庭先でこんな風にBBQができるなんて、羨ましい限りだ。野菜は現地取れたてばかり。下仁田の葱の食べ放題だった。
●なにやら自分のバイクを眺めるしま青年。またどこか変えようとしているのか。青年は常に大使を抱いているらしい。 ●犬と戯れるじぇしーさん。どちらが戯れられているのかが謎。初めてのツーリングが、いい思い出になってくれればいいのだけど。

●全員集合。真ん中が、AOIママさんとそのパートナーさん。突然おじゃまして、お世話になりました。肉も野菜もおにぎりも美味かったです。ありがとうございました。

■たらふく食べて、次は温泉。これぞ、のんびりツー
本来であれば、ここから碓氷峠を登り、軽井沢のショッピングモールでおしゃれにお買い物、そしてティータイム、その後に温泉にでも浸かって帰ろうと、言うことになっていたのだが、今回は集合が遅かったために、碓氷峠、軽井沢はキャンセル。いきなり温泉に行くことになった。なんだかバイクで走りに来たなんて、すっかり忘れてる。まあ、いいじゃないか。AOIママ邸から10分ほどで、「碓氷峠の森公園交流館・天然温泉峠の湯」という施設がある。これがなかなかの施設だ。大きい、綺麗、新しいなのだ。今度は、KOJIサンノカーナビが性格に働き、迷うことなく到着。峠の湯に早速浸かることができた。

ツーリングの途中、温泉にはいることは、一人で走っていたら絶対と言っていいほどしない。温泉好きの人は、一日に何度も温泉を見つけ、その度に入る話を聞くが、自分ではなかなか入ろうという気にはなれない。第一、裸になるのが面倒だし、もう一度着るのがもっと面倒だと感じてしまう。しかし、このところツーリングの度に温泉に入っている。そのせいか、わりと自然に温泉にはいることができるようになってきた。一緒に走ってきた仲間と数時間語り合うのには、なかなかいい場所なのだ。裸のつき合いなのだ。ただ、あまり長く入りすぎると、身体の疲れがどっと出てきてしまう。もう、走って帰るのいやだーー、という気になる。十分暖まったら、さっと出て身体を冷やす。そうしないと私の場合、身体のねじが緩んでしまうのだ。この日は、身体を冷やしているつもりが、いい気持ちになってウトウトした。ほんの10分かも知れないが、何だかぐっすり寝てしまった。ほんと、気持ちよかった。うーーーん、温泉もいいなあ、とあらためて感動したのだ。

■夕方から冷えてきた。早めに帰ろう。
この日、結果的には、12月にしては異例の夏のような暑さが関東を襲っていた。新聞も異常な暑さ、夏並と書かれていたほどだ。しかし、温泉でのんびりしているうちに、しだいに暗くなり始めた。すると風が冷たくなっていった。きょうは、走れただけでありがたいと思える。寒くならないうちに帰ることになった。一応、上里でもう一度集まった後、解散で話がまとまり、それぞれに上里を目指したのだが、結局、私、しまさん、ひげまるさんが、飛び出し、女性軍をKOJIさんが根気よく連れてきてくれた。風は収まったといえ、まだ多少強く吹き、KOJIさんはのんびり走行を余儀なくされたことだろう。私は、久々にアクセルを空け、クルマの少ない上信越道を気分良く駆け抜けた。上里の手前で、二人を待ち、3人揃って上里に到着。なんだか、すごく充実している感じがした。二人も、楽しそうな表情だった。しばらくして、女性隊が到着して、AOIさんのかけ声と共に解散となった。
悩んで、悩んで、出発した仲間が、何となく一日のんびり一緒にいて、一緒に走って、今ここにいる。やっぱりいいなあ、ツーリングはと、つくづく感じた。バラバラだった仲間が、ひとつに集まり、ひとつの目的に向かって走り、そしてまたバラバラに散ってゆく。いつかまたね、の言葉を残して、笑顔の記憶がいつまでも印象の奥に残る。少しづつ冷え始めた帰りの高速も、温泉の暖かさと、笑顔の暖かさで、苦にならなかった。(完)

●峠の湯のフロント。2時間500円。風呂あり、休憩所あり、綺麗な景色ありなら、安いと思えるなあ。 ●これが「ひげまるさん」。誰が何といっても、「ひげまるさん」としか言いようがないくらいのひげまるさんだ。一度会えば、この名は忘れっこない。
●くつろぐしまさんとじぇしーさん。何だかお似合いだったぞ。だから、間に座ってタバコすって、じゃましたのだ。 ●暗くなったのをいいことに、ライトオンの記念写真。取られている本人だけが、自分が分かる。ふふふ、明るいのがわ・た・し。